窓口やコールセンター担当からすれば、クレーマーほど潰したい存在はいないはず。
正直、「クレーマーを潰すこと」を考えている人もいませんか?
まあ実際に潰すかどうかはおいといて、潰したいぐらいムカつくクレーマーはいますよね。
しかし、会社にとってはクレーマーは潰すべき相手ではなく、受け入れいるべき相手です。
なぜなら、クレーマーは最高の見込み客になり得るからです。
そこで本記事では、クレーマーを潰すのではなく見込み客に転換するビジネス術を解説していきます。
この記事で分かること
- クレーマーを潰すのが損だと言える理由
- クレーマーを潰すのではなく見込み客に変える技術
- クレーマーを潰したいと思った時の対処法
クレーマーを潰すのが損だと言える理由

従業員にとっては潰したくなるぐらいウザいクレーマー。
しかし、あなたが会社の社長や個人事業主、そして営業マンであれば話は別です。
なぜなら、クレーマーほど見込み客になり得る顧客は存在しないからです。
そのため、クレーマーは潰すのではなく、生かすことを考えることが超重要!
そこでまず、クレーマーを潰してしまうことがいかに損かの理由を説明します。
人は興味のない商品やサービスにクレームはしない
愛情の対義語は「無関心」
こんな言葉を聞いたことはありませんか?
愛情の反対は憎しみではありません。
全く興味がないことが愛情の裏返しなのです。
つまり、クレームをしている時点で、顧客は何かしらの想いがあるはず。
少なくとも、あなたの会社の商品やサービスに全くの無関心ではないはずです。
つまり、そこにビジネスチャンスが必ず眠っているはずです。
営業マンにとって、最も相手にすべきでない顧客は「無関心な人」です。
無関心な人にどれだけ営業をかけても、基本的にセールスは成功しません。
それならいっそのこと、クレーマーの方がワンチャン成約します。
人は興味のないことにはクレームすらしない。
クレームするということは、少なくとも興味がある。
まずはこの重要な原則を理解しましょう。
※ただし、イかれたモンスタークレーマーは別です。
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クレームは相手のニーズを聞き出す最高のチャンス

一般的に、クソほどめんどくさいのがクレーム対応です。
しかしそれは、窓口対応の人間の感覚。
あなたが商品を販売するセールス部門に少しでも関係するなら、その発想は捨てましょう。
会社経営者ならなおさらです。
その理由は、「ユーザーの本当の気持ち」はクレームのときぐらいしか知れないからです。
日本人の多くは、企業の製品やサービスに不満があっても、基本それを口に出しません。
ただ、それだと会社は「クレームもないし満足はしてもらえているんだろう」と錯覚してしまう...
しかし、不満があっても言わない人は、二度とあなたの会社の製品やサービスを使いません。
これは会社経営的にはかなりマズイわけです。
だからこそ、クレームを言ってくれるクレーマーには感謝の心を持つべきです。
クレームには商品サービスを改良するための最高のヒントが眠っています。
顧客の真のニーズが分かれば、本当に売れる商品の設計が出来ます。
ニーズを捉えた商品なら、正しく宣伝さえすれば必ず売れます。
ビジネスの勝ち筋は、クレーマーによって作られることもあるのです。
クレーマーが最高のリピーターになるケースも多い

昨日の敵は今日の友
答えはこの言葉の中にあるでしょう。
クレーマーは、一度会社とバチバチにやり合った存在です。
ただ、クレーマーのニーズを引き出し、わだかまりが解けた瞬間、一気に関係値がひっくり返ります。
お互い腹の中を見せ合ったもの同士、どこか友情に近いものが生まれるものです。
そのため、クレーマーからリピーターが生まれるケースは決して少なくありません。
もちろん、クレーム解決が上手く出来ないことには始まりません。
それゆえ、クレームの対処法はきっちり勉強する必要があります。
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ただ、クレーマー処理が得意になると、恐ろしいぐらいリピーター獲得ができる営業マンになります。
リピーターは企業にとって本当に貴重な存在です。
その予備軍がクレーマーだと思えば、クレーマーをすブスなんてバカなことは考えないでしょう。
クレーマーを潰すのではなく見込み客に変える技術

クレーマーは十分に見込み客になり得る存在です。
ただ問題なのは、どうやってクレーマーを潰さずに見込み客に転換するのか。
ここからは、クレーマーを見込み客に転換するポイントを紹介します。
それぞれ解説します。
クレーマーにあはあえて弱みを見せるべし
ビジネスの本質は人間関係です。
製品サービスを気に入ってもらうのも大事ですが、あなた自身を気に入ってもらうことはもっと大事です。
つまり、最終的にクレーマーがあなたから買いたいと思うかどうかがポイント。
では、どうやったら相手に自分のことを気に入ってもらえるか?
1 つオススメなのは、「弱みを見せること」です。
えっ、弱み?と思うかも知れません。
しかし、人は弱みを見せた人の方が信用しやすいという法則があります。
なんだかんだ人間らしいし、素の部分が見えるって相手に安心感も与えられるじゃないですか。
だから、こんな感じでお客さんとコミュニケーションを取ってみる。

今回は本当に申し訳ありません。
自分って、本当にまだまだですよね..
〇〇さんと話していて、自分の課題の多さに正直絶望しています。
でも、必ず改善してみせます!
こんな感じ。
これ印象的にはかなりいいですよね?
なんか助けたくなる。
この助けたくなるという感情が、セールスにおいては重要だったりします。
クレーマーのおかげでプラスになったことを伝えるべし

2つ目のポイントは、「あなたのおかげ」です。
クレーマーは、あなたの会社の商品サービスに対して、何かしらのマイナス点を伝えてきたはずです。
そこで、こんな返しをしましょう。

本日は貴重なご意見ありがとうございました。
〇〇さんのおかげで、弊社のサービスの改善点が見つかりました。
申し訳ない気持ちと同じぐらい、感謝の気持ちもあります。
こうすることでクレーマーの人も、
・自分のおかげで企業に貢献できた
と思うことが出来ますよね?
人は本質的に、誰かの役に立ったと感じたい生き物です。
であれば、しっかりと感謝の気持ちを伝えましょう。
謝罪も大事ですが、見込み客に変えたいなら感謝の気持ちも同じぐらい口にする。
あなたのおかげで、自分にとってプラスになったことをきちんと伝えましょう。
そうすれば、相手も気分が良くなります。
気分が良くなれば、モノを売りやすくなります。
最後は売り込むことを忘れない
クレーマーを見込み客に変えたいなら、いつまでも下手に出ていてはいけません。
しかるべきタイミングで、セールスに持っていくことを恐れてはいけません。
クレームへの改善ポイントを伝え、その上でちゃんと売り込みましょう。
セールスせずに勝手に物が売れるなんて幻想です。
クレーム直後でセールスに億劫になりがちですが、そこはビジネスマンとして攻めないとダメ。
逆に言えば、最後セールスに持っていけるような人間関係を築けるかが大事なのです。
クレーマーを潰したいと思った時の対処法

クレーマーは最高の顧客になり得る可能性を占めています。
しかし、どこまで言ってもクソ客がいるのも事実...
全てのクレーマーが見込み客に変わるわけでもないので、やはりストレスは溜まりますよね。
そこで、クレーマーを潰したいと思った時の対処法も合わせてお伝えします。
それぞれ解説します。
潰すのではなく「諦めさせる」ことが大事
明らかにヤバいクレーマーは、正直潰そうと思って潰せるものではありません。
よって、発想の転換が重要!
あなたの目的は、一刻も早く目の前からクレーマーを消すこと。
であれば、クレーマーに「こいつヤベェやつだ...帰ろ...」と思わせられるかがポイントです。
よって、頭のおかしいヤツを演じてみるのはいかがでしょうか?
急に奇声を発してみるとか。笑
クレーマー相手にまともにやりあっても消耗するだけです。
多少は飛び道具に頼るしかないでしょう。
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ストレス解消グッズに頼るのも手
どうしても怒りがおさまらないなら、ストレス解消グッズもオススメ。
昔テレビで紹介されていた、「UTAET EX+」というグッズはいかがでしょうか?
このグッズを使えば、家の中で大声で叫んでも、ほとんど音が漏れません。
最悪会社に持ち込んで、トイレなどで大声で怒りをぶちまけましょう。
「あのハゲクレーマーぶっ○すぞコラー」
これで怒りはおさまります。笑

今いる会社以外の選択肢を用意する
クレーマーに悩まされている場合、職場に問題があるケースも多いです。
シンプルに商品が微妙で、クレームが多発しているケースもあります。
その場合、会社そのものに未来がなく、沈みゆく船に乗っているあなたも危ない。
また、クレーム処理は向き不向きがハッキリ分かります。
あなたの強みが生かせる職場でないのなら、いっそのこと別のキャリアを考えてもOKです。
最近では、転職サイトなどに登録すれば、適正年収や向き不向きはすぐに分かります。
AI技術が発展しまくっているので、自分の市場価値を一度調べてみましょう。
今いる会社以外の選択肢を持てるようになると、クレーマーのストレスもかなり軽減されますよ!
総括:クレーマーを潰すのは損?潰さずに見込み客に変える一流のビジネス力
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
この記事のまとめ
- クレーマーを潰すことのデメリット
- 興味がなければクレームをつけないため、クレーマーは製品やサービスに何らかの関心を持っています。無関心こそが真の敵。
- クレームは顧客のニーズを探る絶好のチャンスを提供します。
- クレームを解決できた場合、クレーマーは最高のリピーターになる可能性があります。
- クレーマーを見込み客に変えるテクニック
- 自分の弱点を見せることで、クレーマーに共感や信頼を得やすくします。
- クレーマーの指摘がプラスに変わったことを感謝の気持ちとともに伝えます。
- 関係が改善された後で積極的にセールスを行うことが重要です。
- クレーマーを潰したくなったときの対処法
- 「潰す」のではなく、クレーマーに「この人とは話が通じない」と思わせることがカギ。
- ストレス解消グッズを利用することや、大声で叫ぶことで怒りを発散します。
- 現在の職場が合わない場合は、他の選択肢を検討し、キャリアサイトで市場価値を調査することも一つの手です。
クレーマーに関しては、以下の記事でさらに詳細が分かります。
クレーマーの特徴・心理・対処法について総合的にまとめています。