あなたは、クレーマーに言い返すことを考えたりしませんか?
明らかに理不尽なクレーマーであれば、担当者も言い返すことを検討するものです。
しかし一般論として、クレーマーに言い返すなんてご法度とされています。
クレーマーを逆上させてしまえば、それこそ地獄の始まりです。
ただ、一概にクレーマーに言い返すことがNGと言うわけでもありません。
本記事では、クレーマーに言い返す技術を解説します。
この記事で分かること
- クレーマーに言い返すな!は必ずしも正解ではない
- クレーマーに言い返す時のポイント
- クレーマーに言い返す前の注意点
Contents
クレーマーに言い返すな!は必ずしも正解ではない

クレーマー相手に言い返すことはNG。
これは、どんなクレーマー対応マニュアルにも書いてあることです。
そして、間違えなくその理論は正しいです。
しかし、いかなる場合でもそれが正しいわけでもないのがミソです。
クレーマーに言い返すことがNGと言われる理由
クレーマーに言い返すことがNGだと言われるには、理由があります。
そもそもクレームとは、2段階で発生するものです。
クレームの初期段階は、企業の製品やサービスに関連するクレームです。
しかし、クレームを聞いた後の企業の対応が悪いと、接客レベルに発展します。
そして、接客レベルのクレームは完全なる感情のクレームです。
感情ゆえ主観的で、合理的な解決が出来ません。
そのためクレーム処理では、何としても製品レベルで終わらせるべきです。
しかし、クレーマーに言い返すと、100%接客レベルまでもつれ込みます。
これを避けるために、クレーマーに言い返すことはNGとされているのです。
クレーマーの中には言い返さないと暴走する人もいる
しかしとは言え、言い返さずに淡々と話を聞き続けることが正解というわけでもないです。
クレーマーの中には、クレームしている内にヒートアップする人もいます。
途中で間違っている箇所を指摘しないと、間違った前提で永遠に話し続ける人もいます。
言い返さない担当者を見ると、より強気なクレームをぶつけてくる人もいます。
この手のタイプのクレーマーは、一般的なクレーム解決法では解決されないクレーマーです。
そのため、言い返そうが言い返さなかろうが、クレーム処理が長期化する可能性があります。
特に厄介なのが、言い返さないことでクレームがさらにエスカレートするケースです。
このまま言い続ければ何とかなると勘違いされると、会話が永遠に終わりません。
つまり、どこかのタイミングで言い返す必要性も出てくるということです。
クレーマーに言い返す時のポイント

では、時を見てクレーマーに言い返すとしましょう。
そうなった場合、どのように言い返すのが正解なのでしょうか?
クレーマーに言い返す際のポイントを解説します。
それぞれ解説します。
言い返す前に最低でも3分は話を聞く
クレーマーに言い返すとしても、どのタイミングで言い返すかが鍵です。
1つの基準として、3分間は相手の話を聞き続けるべきです。
と言うのも、クレーマーが悪質かどうかは初手では分かりません。
クレーマーの中には、自分の言いたいことを吐き出した後は、物分かりが良くなる人もいます。
この手のクレーマーの場合、最初に言い返すのは悪手。
黙って耐えておけば、時間が解決してくれる系のクレーマーなのですから。
しかし、大人しく話を聞き続けていてもエスカレートするだけなら、どこかで反撃です。
そのタイミングの見極め機銃として、3分ルールを決めておくべきです。
言い返すのではなく「大声で謝罪する」
クレーマー相手に言い返すとしても、「論破」はダメです。
相手が間違っていることを、冷静に淡々と指摘するのは一番マズイ。
なぜなら、最もクレーマーをイラつかせるからです。
冷静に論破されることほど屈辱はないのです。
そこで、「大声で謝罪する」に対応を切り替えるのがコツです。
というのも、言い返す目的って相手に舐められないようにすることですよね?
これ以上クレームをエスカレートさせないようにするためですよね?
であれば、大声で謝罪して、ちょっと相手を脅かすぐらいがいいです。
今まで静かに聞いていた人が、急に大声で謝罪するとビビります。
まずはこれで様子を見るべきです。
仮想敵に言い返す
最後のコツは、言い返す相手を考えるということです。
まずダメなのは、クレーマー本人に直接言い返すことです。
これはリスクが高すぎます。
ヒートアップして何してくるかも分かりません。
そこでオススメなのが、仮想敵を設定して、そこに言い返すイメージです。
たとえば、会社組織全体をクレーマーと自分の共通する敵に設定しましょう。
そして、自らの会社に愚痴を言うつもりで反論する。

ほんとウチの会社終わってますよね。
契約書のこんな小さい所に返品条件書くなんて!
これだと、注意深い人じゃないと見落とすじゃないですか。
こんな感じで会社に反論していく。
しかもこれなら、あくまで返品条件を見落としているのがお客さんという前提条件を維持できる。

返品期限見てないあなたが不注意なのが悪いんじゃないの?
と反論するより、よほど効果的な反論だと思います。
クレーマーに言い返す前の注意点

最後に、クレーマーに言い返すことを考えているあなたに注意点をお伝えします。
ハッキリ言いますが、クレーマーに言い返すなんてナンセンスです。
その理由をお伝えします。
言い返すよりも「手を抜く」
クレーマーは、相手にした段階で負けです。
そういう意味では、クレーマーに言い返すことを考えているあなたは、残念ですが負け組です。
いいですか、クレーマーなんて頭の悪い動物です。
こんなものにエネルギーを注ぐこと自体、タイパ悪すぎです。
そうじゃなくて、クレーマーが来たら手を抜くべきです。
クレーマー対応している間でも、会社なら給料が出ますよね?
ってことは、適当にあしらっていても、言い返しても給料同じなんですよ?
適当にあしらうのはエネルギー不要、言い返すのにはエネルギー必要。
ただしどちらも給料同じ。
ここまでこれば、クレーマーに言い返すという行為が、いかに非生産的か分かるはずです。
言い返すエネルギーは他のことに使うべし
クレーマーに言い返すことを考えているあなた。
おそらくあなたは、エネルギッシュな人間です。
普通、クレーマーなんてめんどくさいから、適当に扱うものですよ。笑
しかし、エネルギーが有り余っているから、言い返したくなるのでしょう。
ただ、エネルギーが余っているのなら、それは他のことに向けるべき。
キャリアを磨くために仕事をのものを頑張るべきです。
もしクレーマー対応しか出来ない会社なら、さっさと辞めて転職するべき。
クレーマーに言い返すエネルギーを、そのまま転職活動に使ってもいいわけです。
どちらが未来の自分のためになっているか、猿でも分かる話です。
総括:「クレーマーに言い返すな」は間違い
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
この記事のまとめ
- クレーマーに言い返すな!は必ずしも正解ではない
- 一般的にクレーマーに言い返すことは避けられがちだが、すべてのケースで正しいわけではない。
- 言い返さないと暴走するクレーマーも存在する。
- クレーマーに言い返す時のポイント
- 話を聞き始めてから最低3分間は静かに聞く。
- 大声で謝罪することで相手を驚かせる。
- 直接クレーマーに反論するのではなく、仮想敵(例:会社組織)に言い返す形で反論する。
- クレーマーに言い返す前の注意点
- クレーマーに言い返すことはエネルギーの無駄遣いと考えるべき。
- エネルギーはより建設的な活動や自己発展のために使う方が良い。
- クレーマーに言い返すのではなく、場合によっては職場を変えることも検討すべき。
クレーマーに関しては、以下の記事でさらに詳細が分かります。
クレーマーの特徴・心理・対処法について総合的にまとめています。