度が過ぎた悪質クレーマー、いますよね。
そんな時は、個人や会社単位で解決するにはどうしても限界がきます。
つまり、警察という国家権力を味方につけ、問題解決をスムーズに進める必要があります。
ただ、一般人の感覚からすれば、警察を呼ぶこと自体に抵抗感がありませんか?
ましてや、いざ警察を呼んだ後、どうやってクレーマー対策の味方になってもらうのかも分からない...
こうなると、クレーマー対応が結局上手く行かず、ただ事を大きくしただけになってしまいます。
そこで本記事では、クレーマー対応で警察を味方に引き込むコツを解説していきます。
この記事で分かること
- クレーマー対応で警察を呼ぶこと自体に問題はない
- クレーマー対応で警察を呼ぶ前に準備しておくべきこと
- クレーマー対応で警察を味方につけるための相談のコツ
Contents
クレーマー対応で警察を呼ぶこと自体に問題はない【大前提】

まず大前提として、こんな疑問をお持ちの方いませんか?
「クレーマー対応で警察を呼んでいいの?」
「クレーマー対応て民事でしょ?警察は民事不介入では?」
結論から言います。
クレーマー対応案件で警察を呼ぶことは何ら問題ありません。
仮に民事であったとしても、警察は一旦話を聞いてくれます。
そして、これ以上大ごとにならないよう、間に入って場を収めてくれます。
つまり、クレーマー対応案件で警察を頼ること自体に何ら問題はありません。
それどころか、昨今では過激化するクレーマーに警察も組織全体として対応する動きが加速しています。
例えば福岡県警は、日本初の「カスハラ対策マニュアル」を作成。
警察組織として、悪質なクレーマー対応に全面的に取り組む姿勢を見せています。
警察に相談すること全般については、以下の記事で詳しく書いています。
気になる方は、まず下記の記事をご覧下さい。
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【体験談】クレーマー対応で警察呼んでいい?結論:通報相談は大正解
クレーマー対応の中で、最も大変なのが以下の2つのクレーマー。・モンスタークレーマー・悪質クレーマー両者とも、金銭要求や脅迫・暴力行為などクレーマーを逸脱するとアウト。当然ですが、犯罪行為をする人に、企 ...
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クレーマー対応で警察を呼ぶ前に準備しておくべきこと3つ

クレーマー対応で警察を呼ぶ前に、事前に備えておきたいポイントを解説します。
警察も暇じゃないです。
何でもかんでも連絡していては、あなたがクレーマー扱いされてしまいます。
そこでまずは、警察を呼ぶ前の事前準備として大切なことを挙げておきます。
それぞれ解説します。
悪意クレームであることを見極める

警察にお願いする以上、相手のクレームが通常のクレームとは全く別種のものでなければいけません。
一般的に企業のクレームの第一段階は、
・製品レベル
・サービスレベル
が出発点です。
この場合、顧客が購入した製品・サービスに満足していないということ。
満足なので主観的要素が大きいですが、明らかに企業に非がある場合、それは警察案件ではありません。
警察が対応してくれるのは、「悪意クレーマー」です。
悪意クレーマーの見分け方は、以下の4つです。
分かりやすく言うと、
・長時間拘束される
・具体的な提案をこちら側に言わせてくる
・何度も同じ質問を繰り返して揚げ足を取る
・大声を上げたり、机を叩く等して威嚇する
といった状況です。
これらの状況を総合的に判断し、悪意クレームだと思えばひとまず警察に相談するのが流れです。
相手とのやりとりの記録は必須
警察に相談する上で、最も大事なこと。
それは、「証拠」です。
警察からしても、クレーム内容を最初から吟味していては時間がかかります。
具体的なやりとりが残っておらす、店舗側の一方的な主張だけでは動きずらいです。
そこで、いかなる場合であれ、クレーム対応は記録に残してください。
できれば、音声や動画で録音・録画しておくことが有効。
最近では、ChatGptと連携して、文字起こしまでやってくれるレコーダーもあります。

・PLAUD NOTE AI ボイスレコーダー ChatGPT連携 ワンタッチ録音【Amazon公式】
普通のボイレコでいいなら、以下がおすすめ。

・Serrtui ボイスレコーダー 32GB ICレコーダー【Amazon公式】
クレーマーに気づかれないように録音したい人は、ペン型もありです。

・ボイスレコーダー ペン型 ICレコーダー 録音機【Amazon公式】
また、仮に録音録画が難しいなら、議事録や記録メモを残しておくべきです。
あまり簡易すぎるメモよりも、きちんと書式が決まっている方がいいでしょう。
警察の方も信用しやすいです。
こんな感じのでOK↓

・WEMATE 会議ノート 議事録 B5 200 ページ【Amazon公式】
役職が高い人に連絡させる
最後は、誰が警察に連絡するのか。
当然ですが、会社の中で役職が高い人にお願いしてください。
警察に本気度を示す上では、やはり会社のトップが連絡すべきです。
そのため、現場の人は上司へのホウレンソウを徹底する。
後から、言ってることが違ったとなれば、警察からの信頼が得られなくなります。
録音データと上司報告はセットだと考えてください。
クレーマー対応で警察を味方につけるための交渉術

クレーマー対応に警察にお願いする時は、とにかく味方になってもらうことです。
ただ、警察官にも立場があります。
公務員として、明らかに片方の肩を持つというのは出来ない。
そのため、中立的なポジションを取られ続けると、何のために警察を呼んでいるか分からなくなります。
しかし、警察官も人間です。
人間である以上、心があります。
であれば、心理学のテクニックを使って、警察官を味方に引きづり込みましょう。
ここでは、クレーマー対応において警察官を味方につけるコツを伝授します。
警察官を名前で呼ぶ
1つ目のコツは、警察官の方の名前をきちんと覚え、名前で呼ぶことです。
これは、心理学および自己啓発でも有名なカーネギーの「人を動かす」に書いてあります。

・人を動かす【Amazon公式】
本書では、人に好かれる6原則の1つとして、以下を挙げています。
・名前を覚える
人間は、自分の名前をきちんと覚え、名前で呼んでくれる人に、無意識に好感を覚えます。
警察官も人間です。
「お巡りさん。」
と呼ばれるのと、
「山田さん。」
と名前で呼ばれるのと、どちらが好感度が高いかを考えてください。
当たり前のことですが、警察官との人間関係構築が基本戦術です。
警察官への人としてのリスペクトを示すためにも、お巡りさんの名前で呼びましょう。
あえて「弱み」を見せる
警察を自分の思い通りに動かそうとすると、つい自らの正しさを主張してしまいます。
クレーマーのおかしなポイントを説明し、自分たちこそが正義であると。
しかし、この論調だと警察官はあなたの味方をしてくれません。
本能的に、助けたいって思わないからです。
人間は、正しい人を助けたいわけじゃない。助けたいと思う人を助けたいんです。
では、どうしたら助けたいと思われるか?
それは、「弱み」を見せてくれる人です。
弱みをさらけ出し、自分のことを頼ってくれる人を助けたいのです。
そのため、警察官には自分たちが困っていることを正直に伝えるべきです。
クレーマーのヤバイところを自ら語り、正論を言わないようにするのがコツです。
して欲しいことをハッキリ伝える
最後は、意外と思われるかもしれません。
警察に動いてもらうために必要なこと。
・して欲しいことをハッキリと伝える
これです。
警察は公務員ですから、無駄な責任を負いたくないというのが本音です。
クレーマー対応においても、自らの意思で積極的に間に入ってくれるわけではないです。
間に入って双方の意見を聞き、出来ればなーなーにしてその場を収めたいのが警察です。
そのため、自分が警察にどう動いて欲しいのか、ハッキリ伝える必要があります。
「〇〇な被害を受けているから、▲▲な対応をして欲しい」
こうすることで、市民から要請があったことに応じた、という形になります。
警察始め公務員全般は、自らの意思で何かをし、それが問題になることを最も嫌います。
だからこそ、行為の主体はあくまで自分ではないという状況を作りましょう。
警察に協力してもらう以上、一定の責任を自ら負う覚悟は必要です。
総括:クレーマー対応で警察に頼る際注意点!刑事を味方に引き込むコツ
最後に、本記事のまとめを残しておきます。
この記事のまとめ
- クレーマー対応で警察を呼ぶこと自体に問題はない
- 警察は民事不介入の原則がありますが、クレーマーが業務を妨害する場合や明らかに違法な行為がある場合は対応します。
- 福岡県警は日本初のカスハラ対策マニュアルを作成し、悪質なクレーマーに対応しています。
- クレーマー対応で警察を呼ぶ前に準備しておくべきこと
- 悪意のあるクレームであるかを確認する。
- クレームのやり取りを記録し、証拠を保持する。
- 可能な限り高い役職の人が警察に連絡することで、その重要性を示す。
- クレーマー対応で警察を味方につける交渉術
- 警察官の名前を使い、個人的な接触を図る。
- 弱みを見せ、警察官に助けを求める形をとる。
- 警察に具体的な対応を依頼し、明確に伝える。
クレーマーに関しては、以下の記事でさらに詳細が分かります。
クレーマーの特徴・心理・対処法について総合的にまとめています。