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クレーマー対応でマニュアル頼りが危険な理由!作り方&NG例も紹介

あなたが、会社の経営者。あるいは、企業の窓口業務などで顧客対応をしている場合。

クレーマーに完全に対応できる、魔法のようなマニュアルが欲しいと思いませんか?

実際、クレーマー対応のマニュアルを求めてこの記事にたどり着いた方もいると思います。

しかし、クレーマー対応においてマニュアル頼みほど危険なものはないと知っていましたか?

本記事では、クレーマー対応におけるマニュアル頼みが危険な理由を解説します。

その上で、会社向けにクレーマー対応マニュアルの作り方もお伝えします。

この記事で分かること

  • クレーマー対応でマニュアル頼みが危険な理由
  • クレーマーの多くはマニュアル対応の流れを熟知している
  • クレーマー対応マニュアルを作る際の注意点
  • クレーマー対応マニュアルに記載すべき事項
  • クレーマー対応マニュアルに記載すべき「言ってはいけない言葉集」

クレーマー対応でマニュアル頼みが危険な理由3つ

まず結論をお伝えします。

クレーマー対応でマニュアル頼みが危険な理由は、以下の通りです。

ポイント

  • 担当者に求められる一番の能力は「聞く力」
  • クレーム対応は結局は「スピード勝負」
  • 担当者の「第一印象」が対応結果には雲泥の差

それぞれ解説します。

担当者に求められる一番の能力は「聞く力」

クレーム対応で最も求められる力は何だと思いますか?

・問題解決案を提示できる頭の良さ?
・論理的に説明出来るプレゼン能力?
・諦めない心?


最後のはまあ大事ですが、どれも違います。

担当者レベルで一番求められる力は、「聞く力」です。

聞く力とは、クレームを言っている顧客の話を聞く力のこと。

もう少し要素分解すると、

  • 相手の悩みや怒りのポイントを理解できる力
  • 相手の悩みや怒りに共感できる感性
  • この人になら話を聞いてもらえそうと思わせる力

こんな感じです。

当然ですが、こんなものマニュアルで縛れるわけがありません。

これは担当者のヒューマンスキル(人間力)そのもの。

採用する段階において、概ねその人の能力は分かっているはずです。

「聞く力」は今までの人生経験の中で養われるものです。

そのため、最も求められるスキルを、マニュアルでどうこう出来ないというのがポイントです。

クレーム対応は結局は「スピード勝負」

どんなに合理的なマニュアルを作っても、決して叶わないことがあります。

それは、「スピード」です。

①1時間後に100点満点のマニュアルで対応した場合。
②マニュアルはないけど、1秒後に即対応した場合


どっちがクレーム対応が上手くいくと思いますか?

どう考えても「1秒後」に対応した時でしょう。

クレーム対応というのは、スピードが命の競技です。

マニュアルの質にこだわるよりも、1分1秒でも早く対応する方がよっぽど効果的です。

実際、このスピード感は相手にモロに伝わります。

「他の何よりも自分のことを優先的に扱ってくれた。」

この感情が、怒りを抑えるためには一番の特効薬であることは自明です。

担当者の「第一印象」が対応結果には雲泥の差

クレーム対応において、マニュアルではどうしようもならないことがもう1つあります。

それが、「担当者の第一印象」です。

当たり前の話ですが、美女のクレーム対応の成功率は恐ろしく高いです。

なぜなら、人は見た目で相手のことを判断しているから。

極端な話、佐々木希や広瀬すずが担当者であれば、マニュアルなんてゴミ箱行きでしょう。

そのぐらい、担当者の第一印象がクレーム対応の結果を大きく左右してしまうのです。

そして、これまたマニュアルで縛れるものでもない...

悲しい現実ですが、マニュアル対応に持って行く前に、もう勝負は始まっているのです。

もちろんこれは対面での話です。

しかし電話対応でも、声のトーンなどで第一印象を決められるので理屈は同じです。

クレーマーはマニュアル対応の流れを知っている

会社でマニュアルを作る時、事前に知っておくべきことがあります。

それは、クレーマーの多くは企業のマニュアル対応の流れをよく知っているということです。

そもそもクレーマーの多くは、それが人生初のクレームというわけではないでしょう。

おそらくこれまでも、幾度となくクレームをした経験のある人物だと思った方がいい。

クレーマー体質な人は、本当にいつでもどこでもスイッチがが入ると即クレームします。

それゆえ、色んな会社のクレーム対応の流れを知っています。

そして、マニュアル通りの流れほど、クレーマーを苛立たせるものはありません。

つまり、完璧なマニュアルであればあるほど、担当者の首がしまっていくのです...

それゆえ、マニュアル作成の際には、マニュアルで従業員の行動を型にハメすぎないことが大事です。

型にハメないと何をしでかすか分からない人は、そもそも採用すべきではありません。

そんな人しか採用出来ない会社なら、もっと企業価値を上げる努力をした方がいいです。

少なくとも、小手先のクレーマー対策マニュアルを作っても何の意味もありません。

クレーマー対応マニュアルの作成のポイント

ここからは、企業の担当者向けにクレーマー対応のマニュアルに必ず盛り込んで欲しいことを紹介します。

個々の対応については、製品サービスごとに全く異なります。

ここではどんな企業のクレーマー対応マニュアルにも当てはまる本質的な部分のみ紹介します。

ポイントは以下の通りです。

ポイント

  • 誠実な態度で対応することを記載する
  • 上司や社長への連絡の流れをマニュアル化する
  • 悪質クレーマーの判断基準&対処法を記載する

それぞれ解説します。

誠実な態度で対応することを記載する

マニュアルというと、どうしても機械的なものになりがちです。

ですが、クレーマー対応においてそれは最も悪手です。

なぜなら、冷たい印象を与え、誠実性に欠けると判断されてしまうからです。

そこでまずマニュアルの中で、最も大事なことを担当者に伝えるべきです。

最も大切なことは、

・誠実な態度で対応しなさい

ということ。

マニュアルなので、本来は抽象的な言葉を極力避けるべきです。

「誠実な態度」なんて、人によって定義も違えば、表現の仕方も違います。

しかしそれでも、全担当者が最も大事にしなければいけないことです。

そして、それをマニュアルの最初にきちんと書いてあげてください。

受け止め方は従業員次第ですが、誠実な態度は顧客に伝わります。

細かく対応のフローなどで指示するよりも、よほど効果的です。

それでもクレーム処理が下手ない人は、正直その仕事に向かないと割り切るべきです。

上司や社長への連絡の流れをマニュアル化する

個々のケーススタディよりも、連絡事項の徹底をマニュアルの根っこにしましょう。

正直なところ、クレーム対応は何が起こるか全く分かりません。

想像の斜め上から変化球が飛んでくるなんて、クレームの世界では日常茶飯事です。

そんな時、会社全体で対応することが出来るかがカギ。

つまり、上司や社長への「報連相」を徹底できているかがポイントになります。

クレームを受けた後、あるいは受けている際に、どのように社内で連携するかをマニュアルには記載しましょう。

現場レベルに任せておけないと判断するのは上司や社長です。

担当者にどのレベルのクレームからは報告して欲しいか、ここは細かくマニュアルに書くべきです。

悪質クレーマーの判断基準&対処法を記載する

最後は、従業員を守るためのマニュアルを意識しましょう。

昨今では、通常のクレーマーとは異なる、悪質クレーマーも増加しています。

カスハラ(カスタマーハラスメント)を行うクレーマーです。

この場合、マニュアルはおろか、誠実な対応すらも意味をなしません。

なぜなら、クレームの目的が「クレームを言うこと」だからです。

悪質クレーマーは、クレームを通して憂さ晴らしをしたいだけです。

また、あわよくば自分の利益にならないかと思っている人々です。

行き過ぎると、脅迫まがいの金銭要求をしてくることもあります...

対応マニュアルを作成するのであれば、悪質クレーマーの線引きを会社基準でいいので明示すべきです。

クレーマー対応マニュアル作成のコツ!言ってはいけない言葉の明記

クレーマー対応マニュアルを作る上で大事なポイント。

それは、「NGなことをマニュアルにしておく」です。

マニュアル作成を考え出すと、

・〇〇して欲しい
・こういう場面では〇〇と答えて


と言った模範解答を書きたくなります。

しかし、その発想はクレーマー対応マニュアルにおいて一番イケてないです。

なぜなら、クレーム対応ほど教科書通りにいかないものはないから。

だからこそ、発想を変えてください。

基本は担当者を信じて任せ、これだけはダメって部分だけ徹底すると言う発想に。

すると、NG集みたいなものを作りたいと思えてくるはず。

例えばよくあるのは、絶対に使ってはいけない言葉です。

ポイント

  • ですから
  • 何度も申し上げているとおり
  • そうおっしゃられましても
  • それはですね
  • 〜のときにお伝えしているはずですが
  • 〜に明記しておりすが

この辺りのNGワードは、クレーム処理の基本中の基本です。

ただ、従業員は訳も分からずこれらの言葉を平気で使います。

基本は従業員に任すしかありませんが、NGだけは出さないように教育できるマニュアル作成に努めましょう。

最後に:クレーマー対応でマニュアル頼りが危険な理由!作り方&NG

最後に、本記事のまとめを残しておきます。

この記事のまとめ

  1. マニュアル頼みが危険な理由
    • 対応者に求められる最も重要なスキルは「聞く力」です。スクリプトに頼るよりも顧客の話を理解することが重要。
    • クレーム対応は「スピード勝負」であり、迅速な対応がより良い結果をもたらします。
    • 担当者の「第一印象」が対応結果に大きく影響し、これはマニュアルでは管理できません。
  2. クレーマーがマニュアル対応の流れを知っていること
    • 多くのクレーマーは標準的なクレーム処理の流れに精通しており、型にはまった対応に不満を感じることがあります。
  3. クレーム対応マニュアルの作成ポイント
    • スクリプトに頼るよりも誠実な対応を強調することが大切です。
    • 上司や社長への連絡の流れを明確にマニュアル化すること。
    • 悪質なクレーマーを見分け、対処する基準と方法を明記すること。
  4. マニュアルに記載すべきでない言葉
    • 状況を悪化させる可能性のある言葉や、相手を不快にさせる言葉を避けるようにします。

クレーマーに関しては、以下の記事でさらに詳細が分かります。

クレーマーの特徴・心理・対処法について総合的にまとめています。

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